オーストラリアの新学期は1月と7月です。
学期といっても前期と後期の2セメスター制で、1セメスターの中にタームと呼ばれる学期が2つ入っているので実際は4学期と考えてもらうとよいかと思います。
セメスター1の中にターム1とターム2があり、セメスター2の中にターム3とターム4が入っています。
とはいえ大きな括りでは前期と後期となるセメスター1と2になるので、基本的には成績表は年に2回。
最近はよくその成績や評価の在り方、勉強についていけるかどうか、などよくご相談をいただきます。
日本にも学力レベルが高い学校、平均的な学校、低めの学校、というようにオーストラリアにももちろん学力レベルは学校によって異なります。
留学は学力の高い人が行くもの、という考えは一昔前で、今は国際的な考え方や多様な文化への適応能力の向上、差別や偏見のない考え方を身に着ける為、また日本の環境よりも海外の勉強環境に適している、など様々な理由で留学されています。
何よりも私が好きな留学のメリットの一つに、多様な文化の交流ができる点です。
私が日本にまだいたころ、外資系の会社でお仕事をしていました。
上司も外人だったり、部署の半分は外国人、しかも多国籍。
外資、というと白人社会をイメージする人もまだ多いのではないかと思いますが、外国人従業員にはイギリス、アメリカをはじめ、韓国、インド、中国、マレーシア、様々な国からのスタッフと一緒に働いていました。
その中では宗教的な問題で会議の時間をずらしたり、言語の問題によりコミュニケーションミスが起きたり、様々な事を経験しました。そんな中で仕事をしていて素晴らしい先輩たちを見て思ったことが、それを”さらり”と理解し、さも当たり前かのように協力し合う姿でした。
そういった先輩たちの多くは留学経験者であり、若いうちから国際的な環境に身を置いていた人ばかりでした。
その”さらり”を持っているその感覚はやはり海外で自然と備わったもののように見え、日本で英語を勉強し留学なしに通訳レベルになっている方もいましたが、例えば陰でなんで私たちがあっちの宗教の関係で時間を変えなきゃいけないのか、どうしてこっちがあっちの発音を理解してあげなきゃいけないのか、と陰で文句を言うような場面も時々耳にしました(残念ながら)。
このような心無い発言は留学経験や若い時から国際的な環境に身を置いていた人からは一切聞いたことがありませんでした。たとえ職場が日本という国の中にあったとしても、その国の習慣的なやり方でなくてはならないというルールはなく(法律は別として)、それをすばらしいな!と思っている時点で、私自身もそれをさらりとできているわけではないという事ですから、それは留学が大人になってからだったこともあるのではないかと思います。
簡単にそんなことはできないと思いますが、考えてみてください。
たとえばワーキングホリデーの学生さんの場合、日本で韓国人や中国人に対する考えがあまり好意的でなかった人も多いかと思いますが、ひとたびワーキングホリデーとして留学すると、英語を話せない自分にとても親切に温かく迎えて話しかけてくれるそのアジア人のありがたさに本当に感謝するでしょう。
英語を話せない自分の言っていることを理解しようと努力してくれる同じような顔立ちをした中国や台湾、韓国人にとても親近感を覚えることでしょう。逆に南米やヨーロッパの学生に意味が分からないと怪訝な顔をされて、どれだけ心が折れそうになったことでしょう(南米の学生さんやヨーロッパの学生さんにとっては怪訝な顔は悪気があるわけじゃないんですが、そういう風に見えちゃうこと多いんです)。
そして海外へ行く前持っていた偏見やイメージとは全く違うものをもって日本に帰るでしょう。遠く離れた国同士にいたとしてもメールやFacebookを通じて何年もこれから近況を報告しあう仲でいることでしょう。
これってすごいことなんです。
以前、韓国や中国にある日本の大手スーパーや日系のお店が国際的な問題のせいで暴動が起き、ひどい被害を受けたというニュースが流れたことがありました。どうしてそんなにひどいことができるのだろう、と日本のニュースで数日さんざん報道されました。
しかし、そのニュースに便乗して仕返しのようなことをした日本人がいるのを知っているでしょうか。
日本にある、中華料理屋さんに石かなんかを散々投げつけてガラスが割てしまったそうです。
それをやったのは日本人で、ニュースで海外の日系のお店が同じことをされて、その仕返しのような形になったそうです。
お話はそこで終わりではなく、その中華料理屋さんは中国人ではなく日本人だったそうです。
日本人だからいいとか悪いとかではなく、なんて陳腐でくだらないことをする日本人がいるのでしょう。
もし海外の生活をした人が一人でも多くなったら、もしかしたらこんなくだらないことは少なくなるのではないでしょうか。そんなのなくなりはしない、とどこからか聞こえてきそうですが、私は一つでも減ればうれしいことではないかと思います。
留学へ行った人はその事件をみて、同じようにとても残念に思うでしょう。
中国と聞いて、あ・・・Yuwenの国だ、Cathyの国だ・・・。
韓国と聞いて、あ・・・Jessyの国だ、Lunaの国だ・・・。
と自分のお友達の顔が浮かぶことでしょう。こういった気持ちは海外に行ってみなければわかりませんよね。
そんな多彩な国際色豊かな環境で活躍する人は、海外への第一歩がその道への第一歩なのだと私はつくづく思います。そんな第一歩のお手伝いができることをとてもうれしく思っています^^
さて、中学高校留学中の方は明日から2017年セメスター2が始まります!
頑張りましょう!!
こちらもしっかりサポートしていきます!!!